-
超ローカロリーの一品を足す
-
高脂血症の治療の基本
-
塩分のとり過ぎは、高脂血症を招く
-
高脂血症の合併症
-
カロリーダウンの調理法
-
なかなか運動する時間が取れない人へ
-
中性脂肪と喫煙の関係
-
酸化を防ぐ栄養素:ビタミンE、C、ポリフェノール
-
家族性高脂血症とは
-
LDLの酸化は活性酸素が原因
-
魚を食べよう!
-
食べ過ぎを防ぐコツ
-
中性脂肪とストレスの関係
-
肥満の人は、中性脂肪値が高い?
-
更年期と高脂血症
-
中性脂肪を減らす為に、適度な運動を
-
中性脂肪を増やすアルコール
-
外食はメニュー選びに気を配る
-
食物繊維をたっぷり食べる
-
脂分を落として中性脂肪を下げる
-
中性脂肪を下げる生活習慣
-
中性脂肪が高い原因:食生活
-
中性脂肪を下げる3つの方法
-
高脂血症は動脈硬化に直結
-
リポタンパクの酸化を防ぐことが大切
-
中性脂肪の危険は値はどれくらい?
-
血中の中性脂肪の働き
-
中性脂肪値が高い原因:糖質やアルコール
-
中性脂肪値について
当サイトの更新情報をお届けします!フィードの購読はこちらから。
超ローカロリーの一品を足す
メインディッシュのエネルギーが高くなり、もう一品足すと目標摂取カロリーを上回ってしまうというときや、何か物足りなくてもう1品追加したいときなどには、低カロリーな素材を、できるだけエネルギーを抑えて調理した、超ローカロリーの一品をおすすめします。
超ローカロリーの一品を作るにはまず、素材選びが大切。
ノーカロリーに極めて近い食品を選び、油や調味料もできるだけ控えて調理することで、素材のよさを生かしつつ、超ローカロリーな一品ができるでしよう。
ここでは超ローカロリーな素材と、調理法のこつをご紹介します。
ノーカロリーで食物繊維は豊富なこんにゃく
こんにゃくは、こんにゃくいもをすりおろしたものを石灰で固めた食品です。
エネルギーはほとんどなく、ノーカロリーと考えてよいでしょう。
一方グルコマンナンという食物繊維が豊富に含まれており、コレステロールを追い出す働きがあります。
板こんにゃく、玉こんにゃく、糸こんにゃく、しらたきなどの種類があり、用途によって使い分けるとよいでしょう。
こんにゃくは味がしみにくいという特徴があり、味つけが濃くなりがちですが、板こんにゃくは手でちぎったりして表面積を大きくし、味を感じやすくしたり、唐辛子などの香辛料をうまく利用して味にアクセントをつけたりするとよいでしょう。
きのこ類
森のごちそう、きのこ類は、しいたけ、えのきだけ、しめじ、きくらげ、なめこ、まいたけ、マッシュルームなど種類は大変豊富で、それぞれに歯ごたえや香り、味に特徴があり、独特のうま味があるものも多いのですが、いずれもノーカロリーに果てしなく近い食品です。
しかし、油を吸収しやすいので炒めものや揚げものは控えるなど、調理法には注意したほうが無難です。
最近のきのこにはエリンギやポルチーニなどの新種や外国からの輸入物も増えていますので、きのこを極めてみるのも楽しいかもしれません。
また、しいたけには、日光に当てるとビタミンDに変わる成分が含まれています。
ビタミンDは体内で作られることがなく、食品からの摂取に頼られますので、しいたけは生しいたけも干ししいたけも日光に当ててから使うと、栄養素をより効率よくとることができます。
ミネラルが豊富な海藻類
海の食品、海草野の特長は、カロリーが極めて0に近いのに、食物繊維やビタミン、ミネラル類は大変豊富なことです。
海草類にはこんぶ、ひじき、わかめ、のり、寒天(てんぐさという海草から作られる)などさまざまな種類があり、それぞれにはまた特徴的な栄養素が含まれています。
こんぶには甲状腺ホルモンを作るために必要なヨードというミネラルが、ひじきには血を造る鉄が多く含まれています。
また、わかめやのりには、ビタミンA、B群、Cが豊富に含まれており、中性脂肪の高い人は積極的に食べたいものです。
また、海で育った海草類には、もともと塩分が含まれていますから、昧つけは薄めを心がけるとよいでしょう。
高脂血症の治療の基本
高脂血症の治療の基本は、食事療法と運動療法で、特に高中性脂肪血症では、アルコール制限を含む食事療法と、運動療法の両方で、かなりの改善が期待できるはずです。
しかし、一部の高中性脂肪血症や高コレステロール血症の中には、食事療法と運動療法では十分な効果が現れない場合や、中性脂肪値やコレステロール値が、三ヶ月以上たっても目標値まで下がらない場合があり、そのときは薬物治療もあわせて行います。
どの薬を選ぶかは、その人の高脂血症のタイプ、合併症の有無とその種類、薬の効力と副作用などの要素をふまえて医師が決定します。
しばらく様子をみて、単独では効果が得られない場合は作用の異なるものを併用したりして治療します。
胃薬や風邪薬のように薬局で自分の判断で購入できるものではありません。
塩分のとり過ぎは、高脂血症を招く
和食は、栄養バランスの面でも、摂取エネルギーの面でも大変好ましい食事なのですが、唯一、塩分の面ではあまり理想的とはいえません。
塩味の濃い料理ではついついご飯をたくさん食べてしまいますから、過食や肥満につながりやすく、また、高血圧症を招く恐れもあります。
高血圧症は動脈硬化のひとつの要因ですから、高脂血症と合併するととてもやっかいです。
それだけではなく、胃の粘膜を傷つけたり、発がん物質の作用を促進するなどの作用もありますから、できるだけ控えたいものです。
日本の栄養所要量の中では、ほかの栄養素が「最低でもこの量は摂取したい」という目標値であるのに対し、食塩についてのみ、「最高でもここ(10g)までに抑えたい」という目標値が設定されています。
日本人が食塩を必要とする量が、ほんのわずかであるのに対し、現在の摂取量は10gをはるかに越えているという問題があるのです。
食品には、それぞれ素材の持ち合わせる『うまみ』や『味』があります。
それは調味料の出す味とは異なり、素材ならではのもので、ひとつひとつに個性があります。
素材のおいしさを生かした料理を作るには、余計な食塩は不必要。自然と薄味な料理ができるでしょう。
少しの手間をかけてとった本格的なだしや、ハーブやスパイスなどといったアクセントも、塩分を減らしつつおいしさを保つ大切な要素です。
また、食品にはもともと食塩相当量の多い素材や加工食品があります。
それらの食品を必要以上に使わないというのも大切ですが、逆に食品が持ち合わせる塩味をうまく利用して料理をするのもいいでしょう。
例えば、ベーコンをスープや炒め物に使うと、ベーコンのもつ塩味とうま味で十分に味が出ます。
このようなちょっとした工夫で塩分は減らすことができるのです。
高脂血症の合併症
高脂血症のどんな 高脂血症の合併症としてまず心配されるのは、高血圧症です。
正常血圧は、収縮期間140mmHg未満、拡張期90mmHg未満とされており、それより極端に高い人は高血圧症です。
血液は、たんばく質や脂質などを含んでいる、大変粘度の高いものです。
これを体のすみずみにまで送りだすのですから、心臓にかかる負担はただでさえ大きいはず。
ここに血流をとどこおらせる要因が重なり、血圧が上がると血管への負担はかなり大きくなります。
しかも、高脂血症で血管の狭窄が進んでいるところにかなりの負担がかかるとなると、動脈硬化が起こりやすい状態になるのも無理はないでしょう。
高脂血症に高血圧症も合併した状態は、早く改善しなくてはなりません。
高血圧症の糖尿病の改善も、食生活の改善と運動療法が基本です。
また、もうすでに降圧剤などの薬を飲んでいる人は、高脂血症で受診する際、その旨も必ず伝えて適切な治療を受けるようにしてください。
高脂血症の合併症では、糖尿病も深刻です。
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが低下することが原因で血液中のブドウ糖の量が極端に増えてしまうもので、尿糖が出ます。
糖尿病は動脈硬化を進展させ、脳梗塞や狭心症、心筋梗塞の原因にもなり得ますから、高脂血症との合併は避けたいものです。
糖尿病の治療は、食生活の改善と運動療法が基本で、場合によっては薬物治療も行います。
高脂血症、糖尿病、高血圧症はそれぞれ異なる病気ではありますが、最近では、なにか共通の原因があることもあるかもしれないという考えもあります。
いずれにしても、日常生活と深く結びついている病気ですので、食生活や適度な運動などへの配慮を怠らず、血圧や血糖値の管理が必要だといえるでしょう。
高脂血症の合併症には、ほかにも急性膵えん炎や腎臓病、脂肪肝や痛風など、さまざまなものがあって大変危険です。
ひとつでも合併症が見つかった場合、医師と相談しながら早急に治療を進めることが必要です。
カロリーダウンの調理法
家庭科哩で何よりも減らしたいものは、調理に使う油の量です。
これを減らすのは意外に容易。
油を使う調理法(『揚げる』『炒める』『焼く』)を極力避け、逆に素材の脂を落とすことのできる調理法(『煮る』『蒸す』『ゆでる』)を用いることです。

例えば、焼きギョウザは水ギョウザに、野菜の素揚げはゆでてホットサラダに、野菜のソテーはスープ煮に、といった具合です。
また、同じ『焼く』のでも、網焼きやオーブン焼きはおすすめです。
余分な脂が落ち、中身はジューシーに仕上がるからです。
調理法を変えるだけでエネルギーはぐんと下がります。
エネルギーを下げてもおいしさを保つには、下ごしらえのひと手間を惜しまないことが大切です。
例えば、肉はあらかじめ脂肪の部分を取り除く、がんもどきや油揚げは下ゆでや湯通しして脂を落とす、薄味に仕上げるために、あらかじめ素材には下味をつけておくなどのひと手間です。
また、油を控えてカロリーダウンしたための物足りなさを補うためのひと手間も欲しいものです。
脂身を除いた肉をやわらかく仕上げるために加熱前に小麦粉をまぶす、素材の食べどきを逃さないため、加熱時間を逆算して材料は順番に入れる、など、これらのひと手間でローカロリーおかずは大変おいしくなります。
カロリーダウンした物足りなさを補うには、味にアクセントをつけることもポイントのひとつです。
例えば、香辛料を多めに使って味にメリハリをつけたり、レモンの酸味を生かしてポイントをもっていったり、フレッシュハーブを使って香り高く仕上げたりなどの方法があります。
これらはエネルギーがほとんどなく、考慮しなくてよいのもうれしいところ。
中でも手軽に使えるのはこしょうです。
こしょうを多めに使うと、料理全体が引きしまり、油を控えた物足りなさを感じにくくなります。
こしょうは、いろいろなタイプのものが出回っていますが、仕上げには、粒タイプをそのたびにひいて入れると、より香りが生きてきます。
なかなか運動する時間が取れない人へ
中性脂肪値を下げるのに、適度な運動は確かに効果的です。
しかし、運動のための時間が規則的にとれないような忙しい人は、なにも本格的なスポーツを新たに始める必要はありません。
特別な用具を必要とするものや、広い場所がないとできないものでなくても、ほんの少しの工夫で日常生活に運動を取り入れることはできるのです。
エレベーターでなく足でのぼることや、バス停や駅をひとつ先まで歩くことなどは、無理なく手軽に取り入れられるでしょう。
スポーツしようと気負うより、「毎日身体を動かそう!」と心がけることが大切なのです。
中性脂肪と喫煙の関係
たばこは、肺ガンだけでなく、中性脂肪値とも深く関係しています。
明らかに喫煙者のほうが発症率は高く、特に、コレステロール値が高いほど非喫煙者との差が大きいことがいえます。
たばこには、ニコチンやタールをはじめ、一酸化炭素、ニトロソアミン、シアン化水素、窒素酸化物など、じつにさまざまな有害物質が含まれています。
これらを吸い込んでいるのですから、『百害あって一利なし』といわれてもおかしくないほど体への影響は悪いのです。
たばこを吸うと、二コテンの作用で血管が収縮し、血圧が一気に上がります。
そうした状態が断続的にでも続くと、心臓への負担が重くなり、狭心症や心筋梗塞といった心臓病になりやすくなってしまいます。
また、たばこには善玉であるHDLを減少させる働きがあり、動脈硬化になる可能性をぐんと上げています。
さらに喫煙は、LDLが本当の悪玉である酸化LDLに変性するのを助長させる作用もありますから、現在中性脂肪やコレステロールが高い人は特に要注意。
すぐに禁煙するのが好ましいでしょう。
たばこをやめるには強い意志が必要ですが、小さな努力の積み重ねでもあります。
例えば、たばこがすいたくなったら水やお茶をのむ、スポーツに打ち込む、音楽を聞いたりしてリラックスするなど、禁煙のイライラを感じない環境を自分自身でつくることが大切です。
また最近では、禁煙治療をする医師が増えたり、禁煙のための薬が認可されるなど、世の中も禁煙を助ける方向に向かっています。
じょうずに利用して、できるだけ早く禁煙することが望ましいのです。
酸化を防ぐ栄養素:ビタミンE、C、ポリフェノール
抗酸化力の強いビタミンE
抗酸化性のある栄養成分のひとつにビタミンEがあります。
ビタミンEの抗酸化作用は強力で、脂溶性ビタミンであるビタミンEは特に、LDLの内部に入って、LDL中の脂肪酸に活性酸素が近づくのを阻害する働きがあります。
ビタミンEは、自分自身が酸化されることによってLDLの酸化を防ぐのです。
食品では主にアーモンドやヘーゼルナッツといったナッツ類、ヒマワリ油やサフラワー油、うなぎのかば焼きやたらこなどに多く含まれています。
ビタミンEと同じく脂溶性のビタミンでは 体内でビタミンAに変わるカロチノイドにも抗酸化作用が認められます。
酸化したビタミンEを元に戻す
抗酸化性のある栄養成分では、ビタミンCもおすすめです。
ビタミンCは水溶性で、ビタミンE同様自らが酸化されることでLDLの酸化を防ぎます。
しかし、水溶性であるビタミンCは酸化されるとそのまま排出されるので、脂肪酸の酸化にはそれほど悪影響はありません。問題はビタミンE。
脂溶性である酸化ビタミンEが増え過ぎてもこれまた困りもの。
しかし、そこにビタミンCの作用が加わると酸化ビタミンEは元のビタミンEに戻るのです。
つまり、ビタミンEはCによって抗酸化作用が高まっているというわけで、一緒にとると、より高い効果が得られるのです。
食品では、生野菜やフルーツに豊富に含まれています。熱に弱いので生食できる野菜からとるのが望ましいでしょう。
ただし、じゃがいもやれんこんなどのビタミンCはでんぷんに包まれていて、熟にも安定です。
ポリフェノール
ポリフェノールとは、植物が光合成をするときにできるもので、植物が生きるためにもっているものです。
タンニン、カテキン、ケルセチン、イソフラボンなどの物質を総称してこう呼んでいます。
最近、このポリフェノールには優れた抗酸化性があることが明らかになり、体内のLDLが酸化して本当の悪玉になるのを防ぐものとして注目されています。
食品では、赤ワイン、ココア、チョコレート、緑茶、紅茶、春菊、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、玉ねぎなどに多く含まれることがわかっています。
家族性高脂血症とは
高脂血症の中でも特に高コレステロール血症は、原因が必ずしも生活習慣だけとは限らないことがあります。
食事療法や薬物治療ではコレステロールの改善がみられない場合や、家族に高脂血症の患者が多い場合には、家族性高コレステロール血症である可能性が大変強くなります。
家族性高コレステロール血症とは、常染色体の優性遺伝によって、コレステロールの処理機構に欠陥が生じた結果、コレステロール値が上がってしまうことをいいます。
常染色体が優性遺伝する確率を考慮すると、両親から遺伝子を引き継ぐホモ型では、百万人に1人、そして、片親から遺伝子を受け継ぐヘテロ型では、何と500人に1人の頻度で家族性高コレステロール血症と言われています。
発見のポイントとしては、コレステロールがアキレス腱に沈着しますから、アキレス腱が激しく肥厚した場合などに家族性高脂血症を疑います。
家族性高コレステロール血症は、早期発見、早期治療が中心
遺伝子の異常によってコレステロールの処理機構に欠陥が生じているのですから、年齢に関係なく高脂血症になってしまいます。
しかも、家族性高コレステロール血症の場合は動脈硬化の発症率が高く、20代や30代で心臓病などを引き起こす危険性もあります。
家族性高コレステロール血症には、早期発見が一番。
家族に高脂血症の患者が多い場合は、若いうちから(子どもでも)積極的に検査を受けるとよいでしょう。
家族性高コレステロール血症だと診断されたら、医師と相談しながら、食事療法、運動療法、場合によっては薬物療法なども用いながらコレステロール値をコントロールし、動脈硬化を防ぎます。
家族性高コレステロール血症は注意しなければならないものではありますが、恐ろしい病気ではありません。
最近では、遺伝子治療の研究も進み、近い将来、取り入れられます。
早期発見、早期治療が大切です。
LDLの酸化は活性酸素が原因
高脂血症から動脈硬化が起きる直接の原因は、血液中のLDLが酸化して、血管が詰まるからです。
特に中性脂肪が高いとLDLは小さな粒子になって酸化しやすくなります。
ですから、LDLの酸化を防ぐ、つまり、LDLが酸化する過程のどこかをくいとめてやればよいということがいえるでしょう。
LDLの酸化はそもそも、LDL中の脂肪酸を活性酸素が攻撃し、その後の連鎖反応によってリポタンパクまでもが変性して起こります。
つまり、悪者は活性酸素。
そもそも、呼吸で体内に取り入れる酸素の約l〜2%が活性酸素となり、体をウィルスから守る働きもするのですが、これが増え過ぎると、LDLを含む体のあちらこちらを酸化し、傷つけ、老化を進め、がんを誘発したりなどの悪行をしでかします。
人の体内では、酸素が必要以上に酸化しないためのシステムを作って防いではいるのですが、食生活の乱れがちな現代では、そのシステムも不十分なことが多く、活性酸素が増加しがちです。
特に中性脂肪の高い人は、活性酸素によってLDLが酸化されることへの注意が必要ですから、活性酸素を抑える食品を選んで食べることが好ましいのです。
魚を食べよう!
一般に、肉より魚を積極的に食べるほうが健康的だといわれています。
はてさて、その根拠は‥といえば、魚の脂質には、飽和脂肪酸より多価不飽和脂肪酸のほうが豊富に含まれていることが挙げられます。
中性脂肪の高い人は脂肪酸のとり方に注意が必要で、中でも、現代の食生活は多価不飽和脂肪酸が不足気味なので、ぜひ積極的にとるようにしたいものです。
魚の多価不飽和脂肪酸の割合は、肉のそれに比べるととても高いのです。
肉より魚のエネルギーが低いことに加えて、脂質の種類がのぞましいという理由から、魚が推奨されているのです。
魚が推奨されるのにはもう一つ理由があります。
多価不飽和脂肪酸には、n-3系とn-6系の2種類があり、これらを、n-3系:n-6系=1:4の割合でとることがのぞましいとされています。
n-3系の脂肪酸には、VLDLの合成を防ぎ、中性脂肪を低下させる作用があるため、n-3系の多価不飽和脂肪酸を豊富に含む積極的にとることを呼びかけたいのです。
n-3系の脂肪酸にはDHA、EPA、α-リノレン酸などがあり、それらは主に魚に多く含まれています。
脂肪酸摂取の割合を理想に近づけるために魚を食べるのは大切ですが、特に中性脂肪の高い人におすすめなのはEPAです。
EPAはエイコサペンタエン酸といって、血小板を凝集させる物質の生成を抑え、血液をさらさらにする働きがあります。
高脂血症をはじめとし、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞や脳卒中などの病気を予防・改善することがわかっています。
EPAを豊富に含むアザラシの肉や内臓をたくさん食べるらず心筋梗塞での死亡者が極端に少ないことからもよくわかります。
DHAも同じ働きをすると思われがちですが、中性脂肪を下げる働きが強いのはEPAのほうです。
EPAを豊富に含む魚でおすすめなのは、いわしやさば、さんまなどの背の青い魚やまぐろのとろ、ぶりなどです。
また、種類も大切ですが、もうひとつ大切なのは魚の鮮度。
古くなった油をとるのはのぞましくありません。
できるだけ新鮮なものを、新鮮なうちに調理することを心がけたいものです。
魚料理、調理と食べ方のコツ!
魚に含まれるEPAを効率よくとるには、旬の時期の脂ののった魚を、脂を落とさないように調理することです。
もっともおすすめなのは刺し身。
その他、煮魚、オーブン焼きなどもおすすめです。
揚げものや網焼きなどは脂が落ちてしまいます。
しかし、魚が苦手、刺し身がきらいという方もいるでしょう。
外食が多くて思い通りの食事ができない人もいるでしょう。

最近では、EPAを効率良くとることのできる錠剤、カプセルなどの補助食品が多く出回っていますから、どうしても食事だけからとるのが難しいという人は利用することができます。
ただし、EPAはいくらとっても大丈夫かといえばそうではありません。
EPAをとり過ぎると、血液の凝固作用が弱まり、何かで出血した際、血が止まりにくくなってしまう可能性が強いからです。
普段の食生活でそこまでになることはまずありませんが、補助食品などからEPAを摂取する際は注意が必要です。
食べ過ぎを防ぐコツ
食べ過ぎを防ぎたいなら、なおさら回数は減らすべきではありません。
回数が少ないと、それがドカ食いになる可能性があるからです。
1日に3回、毎日訪れる食事ですが、『食べ物を食べる』ことだけを目的にせず、『食事をする』ことを楽しめるとよいでしょう。
そのためには、1人での食事をできるだけ避け、テレビや新聞などを見ながらの「ながら食い」をやめ、一口一口を味わいながらよくかんでゆっくり食べることを心がけます。
また、テーブルセッティングを凝ってみたり、一緒に食べる人との会話を楽しむなど、食事をするムードを楽しめる雰回気作りもポイントになるでしょう。
また、1日の摂取エネルギーを常に考えながら食事をしたり、間食や夜食を防ぐため、余分な食べ物は身のまわりにおいておかないようにするなどもよい工夫です。
中性脂肪とストレスの関係
ストレスには、厳しい寒さや騒音などの物理的なストレスもありますが、精神的ストレスは特に体に大きな影響を及ぼします。
ストレスが強い場合や、ストレスのかかった状態が長く続いた場合、血圧が上がり、脈拍が増し、血液がかたまりやすくなるなど、動脈硬化の大変起こりやすい状態になってしまいます。
特にもともと高脂血症の人は動脈硬化の起こりやすい状態なわけですから、それに拍車をかけていることになります。
動脈硬化の起こりやすい状態ということは、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などになる可能性もあるということなのです。
また、ストレスがかかると自律神経に異常をきたし、ホルモンの分泌にも影響が及びます。すると血中の中性脂肪やコレステロールの量にまで異常が起こる可能性があるのです。
ストレスは、高脂血症だけでなく、さまざまな体調不良を促します。
とはいうものの、現代社会において、ストレスを避けることは困難でしょう。
ですから、ひとりひとりがいかにストレスをじょうずに解消するかが大切なポイントになってきます。
仕事や人間関係など、ストレスになる要素にいても、くよくよ考えたりせず、ゆったりと受け止められるような気持ちの切りかえをしたいものです。
ストレス解消法として、適度な運動は大変役立ちます。
この場合、体調に合わせたマイペースな運動を心がけます。
また、ウォーキングしながら景色を楽しんだり、家族や友人と一緒に運動したり、目標を立てるなど、より楽しく運動するための工夫をすると長続きするでしょう。
体がリラックスすれば心にもゆとりが出てきます。
また、ガーデニング、日曜大工、料理、音楽鑑賞など、興味のもてる分野で新しい趣味を持つこともよいでしょう。
精神的なリラックスは体調改善にも大変効果的です。
肥満の人は、中性脂肪値が高い?
肥満とは、体に余計な脂肪がついた状態をさします。
食べ物から取り入れられたエネルギーが、体を動かすのに必要なエネルギーをオーバーしたとき、そのエネルギーは中性脂肪として体に蓄えられ、それが積み重なると肥満になるのです。
この場合の中性脂肪は脂肪組織に蓄えられています。
このとき、皮下の脂肪組織に蓄えられれば見た目にも肥満と見て取れ、内臓のまわりの脂肪組織に蓄えられれば、見た目にはわかりませんが、体脂肪率を測定してみるとわかります。
一方、高中性脂肪血症は、血中の中性脂肪の量が増えている状態で、動脈硬化を起こす可能性が危慎されるものです。
つまり、肥満であることと高中性脂肪血症であることは、基本的に=(イコール)ではありません。
しかし、肥満は高脂血症の背景因子のひとつではありますし、その他の生活習慣病を引き起こす大きな要因ですから、早期に解消するのがのぞましいのです。
内臓脂肪型の肥満
肥満と高脂血症、基本的には同じものではありませんが、肥満が高脂血症の重要な背景因子であることは否めません。
中でも特に、内臓のまわりの脂肪組織に中性脂肪が蓄えられる内臓脂肪蓄積型については注意が必要です。
肥満した脂肪細胞からは、常に脂肪酸が流出しており、それが肝臓で中性脂肪を合成するための原料となり、中性脂肪の合成を促進してしまいます。
すると血中中性脂肪量も増え、高中性脂肪血症を促します。
厚生省の調査では、BMIの値が25以上になると、それ未満の人に比べて、高中性脂肪血症を発症する確率が2倍になることがわかっています。
また、内臓脂肪蓄積型の肥満では、糖や脂質の代謝異常が起こることがあります。
すると結果として糖尿病や高血圧症などの合併症をも引き起こしてしまいます。
体重とともに体脂肪率をはかることを心がけ、肥満解消の必要があります。
更年期と高脂血症
厚生省の調査から、年齢別の循環器系疾患の患者数を見てみましょう。
男女で循環器系の疾患の総患者数を年代別に比べてみると、44歳まではやや男性の方が多いのに比べて、45歳を過ぎると、女性の数が増えています。
循環器系疾患とは、心筋梗塞や脳卒中、脳梗塞などがそれにあたり、さまざまな要因が折目ツ重なって起こりますが、高脂血症も大きな危険要因のひとつです。
40代から50代以降にかけて女性に起こる変化で大きいのは、閉経にともなう更年期障害。
それまで規則正しいホルモンの分泌によって営まれていた生理がなくなり、ホルモン分泌のバランスが崩れます。
一般に更年期障害と呼ばれるものは、このホルモン分泌のバランスの崩れが原因で、のぼせやほてり、多汗、冷え、動悼、肩こりなどのさまざまな不快症状が引き起こされることです。
高脂血症は更年期障害ではありませんが、ホルモン分泌のバランスが崩れることが大きく関与しているのは否めません。
女性が更年期を迎えるころ、これまで正常に分泌されていたエストロゲンという女性ホルモンの分泌が低下してきます。
実はこの事実に、高脂血症が大きく関わっています。
女性ホルモン、エストロゲンは、肌を美しくしたり、精神を安定させたり、骨を強くするなどの働きがありますが、エストロゲンの分泌が多い方が、悪玉であるLDLコレステロールが少なく、善玉であるHDLコレステロールが多いということが間接的に言われています。
30代までの動脈硬化性の疾患が、男性に比べて女性に少ないのはこのためです。
更年期には、このエストロゲンの分泌が著しく低下しますから、コレステロール抑制作用もこれまでほど強くなくなってしまいます。
すると、高脂血症、特に高コレステロール血症になる可能性もぐんと高くなってしまうというわけです。
更年期に入ったら、動脈硬化性の疾患が起こる可能性が大変高くなるということはこれでおわかりでしょう。
特に高脂血症などは自覚症状がなく、危険ですから、意識的に定期検診を受けるなど、注意するとよいでしょう。
また、更年期に高脂血症と診断された場合、女性ホルモン補充療法なども治療法のひとつとして考えてもよいでしょう。
女性ホルモン補充療法とは、言葉通り、女性ホルモンを、注射や錠剤などで補って、女性ホルモンの持つ働きを保つという方法です。
女性ホルモン補充療法は、高脂血症の予防と治療だけではなく、更年期障害を和らげたり、骨粗髭症の予防をしたりなどの効果も得られるため、更年期の女性の、体と心の健康を保つことができるとして注目されています。
減少する女性ホルモンを外から補うという、理に適った治療法です。
中性脂肪を減らす為に、適度な運動を
人が体を動かすのにはエネルギーが必要です。
そのエネルギーは、体内の脂肪組織に蓄えられている中性脂肪が遊離脂肪酸となって筋肉まで運ばれ、燃焼して作られますから、運動に中性脂肪は欠かせません。
ということは、中性脂肪を減らすためには、適度な運動をすればよいということがいえるでしょう。
逆に、中性脂肪はエネルギー源として使われるときのために脂肪組織の中で待機しているのですから、適度な運動をしないと中性脂肪はたまるばかりだということもわかります。
中性脂肪値を下げるのに適度な運動が必要だというのには、もうひとつ理由があります。
中性脂肪を多く含む、悪玉であるVLDLは、リポタンパクリパーゼという酵素によって代謝されます。
適度な運動はこのリポタンパクリパーゼの働きを活発にするのです。
つまり、運動するとVLDLの代謝がよくはかどるというわけです。
さらに、リポタンパクリパーゼが活性化すると、善玉であるHDLコレステロールが増えるということもわかっており、適度な運動は動脈硬化の予防効果もあります。
『中性脂肪を下げるための運動』という特別なものはありません。
さまざまな生活習慣病を予防し、体調も整える『適度な運動』が、中性脂肪値の高い人にもおすすめだということであって、特別なことをする必要はないのです。
では、『適度な運動』とはどのようなものを指すのでしょうか。
運動には有酸素運動(エアロビクス)と無酸素運動(アネロビクス)の2通りがあります。
有酸素運動にはウオーキング、ジョギング、スイミングなどがあり、無酸素運動にはバスケットボール、テニス、短距離走などの比較的ハードなスポーツが当てはまります。
脂肪がエネルギーになるために燃焼するためには、酸素が必要です。
したがって、どちらかといえば有酸素運動の方が効果的なようです。
1週間に20km以上の軽いジョギングや、1日あたり1万歩以上のウオーキングが中性脂肪値の減少とHDLコレステロールの増加に効果的だといわれています。
しかし、なにより大切なのは、無理のない適度な運動を毎日続けることです。
1日1分のジョギングから始めてもいいのです。
毎日続ける中で少しずつ目標を上げていき、距離と時間をのばしながら体力をつけ、脂肪を燃焼させていくことが大切です。
しかし最近、運動のやり過ぎが問題になってきています。
運動をし過ぎると、酸素のとり過ぎになり、酸化に結びつくということです。
あくまでも適度な運動が大切なのです。
中性脂肪を増やすアルコール
高脂血症の中でも特に高中性脂肪血症の場合、アルコールに起因するところが大変大きいため、アルコールの制限は必至です。
それどころか、アルコールの制限による中性脂肪値の低下は50%以上であるという結果があり、高中性脂肪血症のかなりの部分がアルコールによるものだということがわかります。
アルコールは、悪玉であるVLDLが体内で合成されるのを促進してしまいます。
そうして血中にVLDLが増えると、結果的に中性脂肪の量が増えていることになります。
また過剰なアルコールは、肝機能を低下させ、肝臓で中性脂肪やコレステロールが代謝されるのをとどこおらせてしまうこともあります。
そういった理由からアルコールは控えるのがのぞましいでしょう。
栄養のバランスを保ちながら摂取エネルギーを抑えるには、アルコールを控えるのがもっとも近道です。
しかし、お酒にはストレスを解消したり、人間関係を円滑にしたり、精神的疲労を回復したりという、よい効果が得られるのも事実です。
また、アルコールをまったく飲まない人よりも、適量に飲む人の方が心臓病になりにくいという報告もあります。
ということで、1日に2単位(160キロカロリー)までならよいということにされています。
この程度であれば血行をよくし、善玉であるHDLを増やすことにもつながります。
お酒を飲む上で注意しなければならないことに、量のほかに「つまみ」の問題があります。
お酒を飲むときはついつい脂こいものや塩からいものをつまみがちですが、これは中性脂肪値を上げるもと。
つまみも食事のうちですから、1日の摂取エネルギーの計算には必ず加えることです。
外食はメニュー選びに気を配る
確実な食事療法を進めるには、外食は好ましくありません。
一般に外食メニューは、味つけが濃いめでご飯が多め、脂肪も多めで、野菜は不足になりがち、といった具合に、中性脂肪値を下げたい人には、理想とほど遠いところにあることが多いからです。
また、脂の量や味つけ、ボリュームなどの調節が効かないところも好ましくありません。
しかし、忙しい現代の生活では外食を避けられない場合も多いでしょうし、作る時間や後片づけに時間が取られない分、ゆったりと食事の時間を楽しむことができるという利点もあるでしょう。
そこで、外食をするときのメニューの選び方と食べ方のコツをおさえて、少しでも食生活の改善に努めることが大切です。
外食メニューを選ぶときの基本は、脂の少ないもので、野菜や魚を中心としたもの、そして使っている食品の種類ができるだけ多いものを選ぶことです。
そのようなメニューが多くある店は、ズバリ和食店です。
外食は店選びから重要だということがわかります。
かっちりとした和食店でなくても、お酒を飲まなければ居酒屋や小料理屋のようなところでもよいでしょう。
特に、「味を薄めに」とか、「量を少なめに」などの注文ができる、なじみの店を作っておくのもよいかもしれません。
次に、実際に選ぶメニューについてですが、まず使用している食品は、野菜と魚を中心としたもので、なるべく使用食品の数が多くなるように選びます。
例えばメインには魚の塩焼き、副菜には野菜の炊き合わせと白あえ、そして具だくさんのみそ汁とご飯などといった組み合わせはとてもよいでしょう。
ただし、外食のご飯は多めですから、おかずとのバランスを考えながらいただきましょう。
外食をするとき、何を食べるかも大切ですが、どのように食べるかも重要です。
外食では、食べ過ぎないこと、エネルギーオーバーにならないこと、栄養のバランスをとることに注意しなければなりません。
なるべく食事の時間の余裕をもち、ゆったりと食べることが大切です。
- 早食いをしない
- 揚げものの衣やソースなど、脂を多く含むものまで食べない
- 野菜を残さない
- 腹八分目に抑える
- 『ながら食い』をしない
外食の取り方
高脂血症の食事療法では、1日のトータルの食事の内容が大切ですから、外食で理想どおりの食事ができなかったとしても、そのほかの食事である程度カバーすれば大丈夫です。
例えば、昼食にうっかりとんかつ定食を食べてしまった場合を考えてみましょう。
とんかつ定食は750キロカロリーあり、1日に1800キロカロリーとる人にとっては、あとの2食で1050キロカロリーに抑える必要があります。
また、とんかつには約40gの脂質が含まれますから、あとの2食で脂質はわずか10gに抑えなくてはなりません。
食品の数や栄養素のバランスを考慮すると、ほかの2食では、色の濃い野菜(カロテノイドを豊富に含む野菜)と食物繊維を豊富に含む食品を中心に使って、油を使わず調理した低カロリーな料理をとる必要があるということがわかります。
わかりやすい目安としては、外食で高カロリーなものを食べたら、ほかの2食は極力エネルギーを落とし、そして外食ではとれなかった食品や、食物繊維と抗酸化性成分を豊富に含む食品を使った料理をとるよう心がけることが大切です。
食物繊維をたっぷり食べる
便秘の予防と改善によいとされる食物繊維ですが、実は動脈硬化の予防にも大変効果的なのです。
食物繊維には、コレステロールの吸収や胆汁酸の再吸収を抑え、血液中のコレステロール値をコントロールするという優れた作用がありますから、高脂血症の中でも、高コレステロール血症に特に有効です。
また、腸管内の有害物質(発がん物質など)を排出する能力にも長けていますから、積極的に食べたいものです。
水溶性の食物繊維を積極的に
食物繊維には、水溶性のもの(水に溶けるタイプ)と、不溶性のもの(水に溶けないタイプ)の2タイプがあります。
水溶性のものはきのこやこんにゃく、海草や果物に多く含まれ、糖の代謝やコレステロール濃度を正常化するよう、働きます。
一方、不溶性のものは主に野菜に多く含まれており、腸を活発にして有害物質をどんどん外に追い出す働きが強いのが特徴です。
しかし、このような細かい働きの違いはあるにせよ、どちらも整腸作用は強く、体の不廃物を腸から追い出すという働きは変わりません。
不溶性のものはおなかが張ってしまいますので、高齢の方や、消化管に疾患があるなどで、消化力が低下気味な人は水溶性のものを積極的とると良いでしょう。
ジュースにしたり、すりおろしたりしても食物繊維としての量は、元の量と変わらないのもうれしいところです。
食物繊維の多い食品は低カロリーなものが多い
食物繊維は、『1日に25g以上とりたい』という目標摂取量が制定されています。
しかし、実際のところは15〜16gくらい、多くても19g程度だというのが実情です。
そこで、食物繊維を豊富に含む食品を積極的にとるようにしたいものです。
食物繊維を豊富に含む食品としては、根菜類や豆類、こんにゃく、おから、乾物、海草、果物などが挙げられます。
これらに共通するのは、エネルギーが低いこと。
食物繊維の豊富な食品は、比較的低カロリーなものが多く、高脂血症の人にとっては願ったりかなったりです。
また、米や麦などの穀類の皮にも食物繊維は豊富ですから、主食にご飯を食べるなら胚芽米や玄米を、パンを食べるなら小麦胚芽入りパンを選ぶと、うまく食物繊維をとることができます。
食物繊維には、腸管内の物質を速やかに排せつする働きがあります。
したがって、食物繊維を過剰にとってしまうと、せっかくとった栄養分が消化、吸収きれないうちに排せつされてしまうこともあります。
特に、大腸で吸収されることの多いカルシウムや鉄などのミネラルや、ビタミン類の吸収力が低下してしまうおそれがあります。
これを防ぐには、ミネラルやビタミンを多めに補給するよう、心がけること。
食牛乳やレバー、野菜なども多めにとり、ミネラルやビタミンが不足しないよう、気を配りましょう。
脂分を落として中性脂肪を下げる
中性脂肪の高い人は、油っぽい料理をひたすら控えればいいのでは?と考えがちではありませんか?
しかし、ポイントは、脂肪を構成する脂肪酸のバランスです。
脂肪は、3つの脂肪酸が集まって作られています。
脂肪を構成するこの脂肪酸の種類によって、脂肪の体への作用が異なりますから、脂肪酸をバランスよくとるようにしなければなりません。
脂肪酸は、大きく分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とに分かれます。
不飽和脂肪酸はさらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸とに分類され、多価不飽和脂肪酸はさらにn-3系とn-6系とに分類されます。
毎日の食生活では、この3種類の脂肪酸のバランスが大切なのです。
理想の割合は、飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3
飽和脂肪酸は、肉の脂肪に含まれることが多く、一価不飽和脂肪酸は、オリーブ油などに豊富に含まれます。
また、多価不飽和脂肪酸のn-3系にはα-リノレン酸やEPA、DHAなどがあり、青背の魚に含まれ、n-6系のリノール酸やアラキドン酸はごま油や紅花油に多く含まれます。
飽和脂肪酸は極力落とす
脂肪酸を理想の割合でとるにはどうすればよいのでしょうか。
実は、現在の食生活は肉食に傾いており、肉やバターに多く含まれる飽和脂肪酸は過剰気味です。逆に不飽和脂肪酸の摂取は理想に届かないのが現状です。
そこで、肉の脂肪は必要以上にとらないこと、そして、不飽和脂肪酸を豊富に含む魚を積極的に食べること、調理油は、一価不飽和脂肪酸を豊富に含むオリーブ油やごま油などを優先的に使うように心がけることが必要になってきます。
肉料理の脂肪を下げるには、もともと脂肪の少ない部位を選ぶのはもちろんのこと。

おすすめなのは鶏ささみ、豚もも肉、豚ひれ肉、牛もも肉などです。
しかし、肉の脂はすべて落とした方がいいのかといえば、そうでもありません。5
なぜなら、肉の脂も体内で重要な働きをするので必要ですし、肉料理をおいしくするカギでもあります。
脂をすべて落としたり、脂のない肉を油を使わず調理したりすると、パサついて、味気ない料理になってしまいがちです。
肉の脂と上手につき合うコツは、余分な脂は落とし、おいしくいただくために少量の脂を利用すること。
そのための調理法としては、
・脂身を取り除く
・薄切り肉は湯引きする
・塊肉は塊ごとゆでる
・フライパンや網で焼いて脂を出す
などの方法だと、おいしさをのがさず、脂分だけを落とせるので、おすすめです。
また、もともと脂肪の少ない部位を選んだ肉料理は、そればかりだと、中性脂肪の高い人には、物足りなく思えることもありがちです。
脂が少ない分、ハーブなどで香りづけしたり、辛みや酸味を生かすなど、味にひと工夫すると、飽きることなくいただけます。
中性脂肪を下げる生活習慣
お酒を極力控える
中性脂肪が高いとわかったその日から断酒をするだけで、中性脂肪が2/1以下に下がるというデータがあります。
それほどお酒は中性脂肪値を高めるのです。
中性脂肪を減らすには、まず節酒を。
糖分を控える
糖分は、過剰に食べると中性脂肪となって体内に蓄積されていきます。
糖分は極力控えましょう。
果物はいくら食べても安心なように思われがちですが、果物の甘味、果糖は特に中性脂肪値を上げることにつながりますから、ほどほどに。
エネルギー摂取量を抑える
生活するのに必要なエネルギー以上のエネルギーを食事から得てしまうと、体内の中性脂肪が減らないどころか、どんどんたまっていきます。
摂取エネルギーオーバーは中性脂肪の敵です。
自分の生活に見合ったエネルギー量を知り、それを越えないことが大切です。
適度な運動をする
適度な運動は、リポタンパクリパーゼという酵素の働きを活発にし、中性脂肪を多く含むLDLの分解を促します。
また、運動をして体を動かせば、それだけ、エネルギー源として蓄えられている中性脂肪を消費することにもなります。
1日1万歩歩くことを目標に、適度な運動を心がけるとよいでしょう。
ストレスをためない
ストレスは、ホルモンの分泌異常をもたらし、結果的にLDLを増加させかねません。
また、ストレスがかかると、血圧が上がり、血液がかたまりやすくなり、動脈硬化の起こりやすい状態を作り出します。
じょうずなストレス解消法を見つけるとよいでしょう。
肥満を解消する
肥満と高脂血症は、基本的に=(イコール)ではありませんが、肥満は高中性脂肪血症を引き起こす重大な背景因子です。
肥満を改善するのに越したことはありません。
抗酸化作用のある食品を食べる
高脂血症は、動脈硬化に直結するのがこわいところ。
中性脂肪が高いとLDLは小さくなり、酸化されやすくなります。
それを防ぐには、LDLの酸化を防ぐのが最も近道です。
それには、ビタミンE、ビタミンC、カロテノイド、ポリフェノールなどの抗酸化成分を豊富に含む食品を意識的にとることが大切です。
家族に高脂血症の患者が多い人は特に注意する
高脂血症の中には、遺伝子異常など、家族性高脂血症というものがあり、これは生活習慣だけが原因ではありません。
家族に高脂血症の患者が多い人は、健康診断をまめにするなど、特に注意が必要です。
中性脂肪が高い原因:食生活
検査で中性脂肪が高いことがわかっても、脂ものを一切口にしなくなったり、量だけを一気に減らすなどの極端な行動に出るのは避けたいこと。
まずは、現状と普段の食生活を見直し、具体的な目標を定めるところから始めるといいでしょう。
中性脂肪がぜい肉となって体にたまると肥満になります。
肥満は、中性脂肪を上げるだけでなく、さまざまな生活習慣病を引き起こす可能性がとても高いので、改善した方がよいでしょう。
そして、体重を減らすことを、中性脂肪を下げる一つの目安としてとらえていくとよいでしょう。
中性脂肪を下げる3つの方法
飲酒を極力控える
高脂血症の中でも高中性脂肪血症の場合、原因と改善が、アルコールによるところが、かなりであるといえるでしょう。
アルコールは肝臓で代謝されますので、アルコールを飲むと肝臓に負担がかかります。
一方、中性脂肪やコレステロールに関しても、リポタンパクの合成と代謝に肝臓はなくてはならないもの。
アルコールによる余計な負担はかけないことにこしたことはないといえるでしょう。
高中性脂肪血症の人が断酒した場合、中性脂肪値は、なんと、半分以下にまで低下することがわかっています。
「薬物治療をしているから平気」ということもありません。
薬で改善しようとしても、アルコールで悪化させているのですからプラスマイナスゼロということになってしまいます。
食生活を改善する
高中性脂肪血症の原因として、炭水化物などの糖質の過剰摂取と脂肪の過剰摂取が大きな位置を占めていることは否めません。
つまり、食生活を変えることは、高中性脂肪血症の改善に大変効果的であるということです。
高中性脂肪血症になりやすい人は、脂こいものや味の濃いものを好み、お酒を飲み、たばこを吸い、栄養バランスの悪い食事をとりがちな傾向にあります。
そのような原因に心当たりがある場合、食生活の改善が大きな結果を表すことが期待できます。
肉より、魚、野菜、海藻などをたっぷり食べることを心がけ、外食を控えて栄養のバランスをとることを意識した食生活が大切といえます。
適度な運動を心がける
脂肪の代謝に運動は欠かせません。
というのも、人が体を動かすのに使うエネルギーは、脂肪を燃焼させてできているからです。
脂肪ばかりを体内に蓄えて、運動量が少なければ脂肪はどんどんたまり、高脂血症や糖尿病、肥満などの生活習慣病の大きな原因となってしまいます。
また、適度な運動というのは、単にいらない脂肪をエネルギーとして燃焼させるだけでなく、VLDLの代謝に必要なリポタンパクリパーゼという酵素の働きを活発にします。
するとリポタンパクリパーゼは、悪玉であるVLDLを減らし、善玉であるHDLを増やすよう働くのです。
では、『適度な運動』とはどのようなものをいうのでしょうか。
それは、自分に最適な運動法で、無理なく長く続けられるというものです。
かならずしもテニスやアスレチックなどのいわゆるスポーツでなくてもいいのです。
1日1万歩歩くことを目標にして歩くだけで十分です。
運動のしかたとしては、無理のない範囲で、毎日続けることがポイントです。
例えばウォーキングをするなら、1日に10分歩くことから始め、徐々に歩く距離や時間を増やしたり、身近な目標を立て、楽しみながら運動した日ソするのが持続させるコツでしょう。
適度な運動は、中性脂肪値を下げるのを手伝うだけでなく、高血圧や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病の予防にもつながります。
高脂血症の治療法は、薬物療法より生活習慣の改善
高脂血症の治療法としては、薬物療法もあります。
生活改善のみで改善が見られない場合や、重度の場合、合併症を伴う場合には薬物投与も行います。
その場合、高脂血症のタイプや症状に応じた薬を医者が処方します。
高脂血症の治療のために使われる薬にはさまざまなものがあります。
高脂血症のタイプや状況に合った薬が選ばれるはずですが、副作用やほかの薬との相性などの心配もありますから、必ず医者から症状と薬についての説明を受ける必要があります。
そして、本人が納得した上で薬物治療を行わなければなりません。
この考え方を『インフォームドコンセント(説明と理解)』といい、医者任せではなく、医療関係者の協力のもとに、自身が病気を改善していくのだという考え方が見直されています。
したがって、薬を飲んでいるからといって安心してはいけません。
高脂血症の治療には、何より、食生活をはじめとする生活習慣の改善が効果的なのですから。
高脂血症は動脈硬化に直結
高脂血症は、症状がないのになぜ治療を必要とするのでしょうか。
それは、高脂血症が進行すると動脈硬化を起こす可能性が大変高くなるからです。
では、動脈硬化の起きるメカニズムはどのようなものなのでしょうか。
高脂血症が進む、すなわち、血液中に悪玉リポタンパクが増えると悪玉リポタンパクであるLDLは血管の壁の中(血管壁)に侵入します。
血管壁に入ったLDLは、活性酸素によって酸化されるものが出てきます。
するとマクロファージが酸化LDLをどんどん取り込み、最後には泡沫細胞になって停滞してしまいます。
血管壁に泡沫細胞がたまると血管壁はどんどん肥厚し、血液が流れる道である血管の方は狭窄し、血流がとどこおってしまうというわけです。これが動脈硬化です。
動脈硬化は、脳の血管で起これば脳梗塞や脳卒中を、心臓の血管で起これば心筋梗塞や狭心症を引き起こすという、場合によっては命にかかわる重大な病態なのです。
となると、動脈硬化の原因である高脂血症を改善する生活を心がけたいものだと、改めてわかるでしょう。
ところが驚いたことに、動脈硬化は、3/4進行するまで無症状なことが多いということがわかりました。
無症状であるために、健康診断などで高脂血症の指摘を受けながらも治療のために受診することが非常に少ないのです。
健康診断などで高脂血症を指摘されたときから治療の指導を受ける必要があることを認識しなければなりません。
リポタンパクの酸化を防ぐことが大切
血液中の中性脂肪やコレステロール、つまり血清リポタンパクの量が多くなると、動脈硬化になる可能性がぐんと高まるので、問題視されています。
しかし、ここで問題になるのは、リポタンパクの量だけではないことが、近年の研究で明らかになってきました。
血清中の脂肪が存在するリポタンパクはすべて悪いのではなく、HDLは動脈硬化を防ぐ善玉であるから増やしたいもの、LDLなどは動脈硬化を促す悪玉であるから減らしたいものだという、質と量にこだわった考え方で、近年では一般の人にも浸透してきています。
しかしさらに最近の研究では、一概にLDLの量だけが問題でもないことがわかってきました。
LDLそのものが動脈硬化をひき起こすのではなく、酸化変性したLDLが問題であるということがわかってきたのです。
血液中のLDLが過剰に血管壁内に入り込むと、分解・吸収されることなく残ってしまい、次第に酸化変性します。
酸化LDLとなると通常の代謝経路を通って分解されることができなくなってしまいます。
すると、マクロファージという異物を処理する物質が、酸化LDLを処理しようと出てきます。
マクロファージは異物である酸化LDLを処理しようとして際限なく取り込み、泡沫化し、最後には死滅して、血管壁内に残ってしまうのです。これが動脈硬化のもとになると考えられています。
そこで、最近の考え方では、LDLの酸化を防ぐ食品をとることが、動脈硬化を防ぐひとつの方法であることが言われるようになりました。
というよりはむしろ、現段階で中性脂肪値が高いというのは、LDLが酸化しやすい状態であることが多いので、中性脂肪を減らすことに並んで、LDLの酸化を防ぐ努力が必要です。
では、具体的に抗酸化性の食品とはなんでしょうか。まず挙げられるのはビタミンEを豊富に含むごまや植物油です。
またビタミンEはビタミンCと一緒にとるとさらに効果的ですから、ビタミンCを豊富に含むいちごやピーマンもおすすめです。
また、体内でビタミンAに変わるカロテノイドにも抗酸化作用は強く、豊富に含むにんじん、かぼちゃ、ほうれん草もよいでしょう。
それに加えて最近は、ポリフェノールを豊富に含む玉ねぎ、ブロッコリー、紅茶なども大切な食品になってきています。
動脈硬化を予防するには、やはり脂の少ない食事を続けることがなによりです。
しかしフランスでは、動物性脂肪をたっぷり使った料理を食べていながら、動脈硬化性の心疾患が少ないという矛盾の事実があります。
一体これはどういうことなのでしょうか。
実は、その背景には、フランスの赤ワイン消費量がたいへんに多いことがあります。
赤ワインに含まれるアントシア二ンなどのポリフェノールには、優れた抗酸化性作用があり、これがフランス人の動脈硬化を防いでいるのだということがわかりました。これをフレンチパラドックスといいます。
最近、赤ワインを2週間投与したら、LDLの酸化が防げたということを確かめることができました。
動脈硬化の防止にはLDLの酸化防止が効果的であり、それには抗酸化作用の強い食品をとることが望ましいということです。
中性脂肪の危険は値はどれくらい?
高中性脂肪血症は、体調が悪いなどの自覚症状がないため、発見が遅れがちです。
ですから、定期的に検査を受けることが望ましいでしょう。
中性脂肪の値は、一般に血液検査をすればわかります。
血液検査は、12時間絶食した後の(水を飲むのはOK)早朝に行い、そこで出た値を基準にして考えます。
そのため、絶食前も脂っこい食事や飲酒は望ましくありません。
ただし、血液中の中性脂肪の値は食事などによって大きく左右されますので、検査のみで決定というわけではありません。
現在、正常な中性脂肪の値は、150�r/dl未満とされています。
150�r/dl以上は高脂血症(特に高中性脂肪血症)と呼びます。
高中性脂肪血症になると、動脈硬化の危険性が出てきますから、食事療法、運動療法、薬物療法などで治療を進めていく必要があります。
高中性脂肪血症の中でも、500�r/dl以上は動脈硬化になる危険性が高まっている状態ですから、早急に対策をとらなくてはなりません。
このタイプは遺伝的要因のある可能性があることも見逃せません。
中には1000�r/dl以上という人もいますが、急性膵炎にかかる可能性があって大変に危険ですから、薬物療法なども含めて治療を進める必要があります。
現在、血液検査をすると、中性脂肪の値のほかに総コレステロールやHDLコレステロールの値も測定することが多いでしょう。
コレステロールは、動脈硬化の元凶であるといわれ、増え過ぎた状態(高コレステロール血症)は、動脈硬化の大きな要因になりますから、注意を払う必要があ日ソます。
総コレステロール値は220�r/dl未満が正常値で、220�r/dl以上を高コレステロール血症と診断し、高中性脂肪血症と同じように食事・運動・薬物などで治療を進めるようになります。
一方、HDLコレステロールは善玉コレステロールで、40�r/dl以上あることを正常値と定めています。
40�r/dlに満たない場合は低HDL血症として、治療を必要とします。
子供が生活習慣病
最近、小学生などの子どもに肥満が増えていることが問題になっています。
肥満ぎみの子どもは、将来生活習慣病になる可能性が非常に高く、実際、糖尿病や動脈硬化などになる子どもも増えているというのです。
ある調査では、小学生のうち11%が高コレステロールと診断されたこともあるほど。
これらの原因は、ずばり現代の食生活と関係があるといって過言ではないでしょう。
朝食を食べなかったり、インスタント食品や外食が増えてビタミン、ミネラルが不足して過剰な脂質をとりがちな食生活だからです。
このままでいけば、20代、30代で生活習慣病になってしまう可能性が危惧されます。
保護者の食生活がそのまま反映する子どもの食生活ですから、自分自身を正すところから子どもの健康を守ることが大切です。
血中の中性脂肪の働き
中性脂肪をはじめとする4種類の血清中の脂肪は水に溶けにくく、そのままでは存在できず、リポタンパクという別の物質と合体して『リポタンパク』という状態で血液に溶けています。
そのリポタンパクは、構成する脂質の違いから4種類に分類されています。
中性脂肪はそのうちカイロミクロンやVLDLに多く存在しています。
4種類のリポタンパクのうち、一般に善玉と呼ばれるものはHDLで、余分なコレステロールを末梢細胞から肝臓へ運ぶという働きをしますから、多いに越したことはありません。
HDLが過剰で起こる高脂血症もありますが、80〜90�r/dl以下では、治療の必要はありません。
一方悪玉と呼ばれるLDLは、コレステロールを、肝臓から全身へ運ぶ働きをしますから大切なものなのですが、増え過ぎると血管にコレステロールがたまり、動脈硬化の原因になってしまうのです。
中性脂肪がその約80〜90%を占めるカイロミクロンは4種類のリポタンパクのひとつで、主に食物から吸収した脂質を、肝臓に運ぶ働きがあります。
カイロミクロンは、小腸で合成されて血液中に入り、体内を循環する中で、リポタンパクリパーゼという酵素によって分解されます。
カイロミクロンが分解されると中性脂肪が分離し、各組織にエネルギー源として吸収されていきます。
つまりカイロミクロンは、中性脂肪の運搬の働きをするというわけです。
Vn的粘Iに 4種類のリポタンパクの中で、中性脂肪の割合が2番目に高いのがVLDL。
VLDLは、その約55%が中性脂肪で、肝臓で合成され、血清中に溶け込みます。
肝臓を出たVLDLは末梢組織に運ばれる途中で、リポタンパクリパーゼという酵素によって分解され、各組織に中性脂肪をエネルギー源として残していきます。
途中、中性脂肪が分解されたVLDLは、中性脂肪の割合が減少し、LDLへと形を変えていきます。
中性脂肪値が高い原因:糖質やアルコール
中性脂肪が高いと言われると、すぐさま脂肪の摂取を控えようと思いがちですが、中性脂肪の原因は、脂質のとり過ぎだけではありません。
もちろん、脂質そのものをとり過ぎると、中性脂肪として体内の脂肪組織に蓄積するのですから、大きな原因のひとつではあります。
しかし、実はでんぷんや砂糖のような糖質(特に果糖)や、アルコールも、大きな要因の一つなのです。
摂取した糖質は、大部分がエネルギーとして使われますが、余分な糖質は中性脂肪として脂肪組織に蓄えられてしまうのです。
また、アルコールの飲み過ぎは、肝臓での中性脂肪の合成を促して、血液中の中性脂肪を増やすことにもつながるのです。
中性脂肪には、食品から腸管で取り入れられるものと肝臓で合成されるものとがあり、どちらも皮下、筋肉、内臓の周囲などの脂肪組織に蓄えられています。
脂肪組織に蓄えられている中性脂肪の働きは、主にエネルギーの供給です。
絶食や運動などのためにエネルギーが不足したとき、貯蔵されていた中性脂肪が遊離脂肪酸となって血中に放出され、エネルギーとなるのです。
つまり、いざというときの非常用エネルギーというわけです。
体に蓄えられている中性脂肪は一般に体脂肪と呼ばれているものです。
体脂肪率は、30歳以上の男性が17〜23%、女性で20〜27%というのが理想的。
中性脂肪が過剰に合成されたり、過剰に取り入れられたりすると、使われることのない中性脂肪がどんどん蓄積してしまいます。
血液中の脂質として、中性脂肪と混同されがちなのがコレステロールですが、体内での働きはまったく異なります。
中性脂肪は、血液によって全身に運ばれ、エネルギー源として働きます。
一方コレステロールは、細胞を構成する成分であることが主な働きで、その他ホルモンや胆汁酸の材料でもありますが、エネルギーとはなりません。
血中ではリポタンパクとして存在し、どちらが過剰になっても高脂血症になるという共通点はありますが、エネルギー源である中性脂肪と細胞の材料であるコレステロールは、本来の働きはまったく異なります。
中性脂肪値について
「中性脂肪値が高い」と、自分で気づいて病院にかかる人は、まずいません。
なぜなら、中性脂肪値が高いという、いわゆる高脂血症は、自覚症状がほとんどなく、さらにそれが原因で起こる動脈硬化も、そうとう進まないと発見が困難だからです。
しかし高脂血症は、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などのような、命に関わる病気の大きな原因のひとつ。決して放っておいてはいけないものなのです。
自覚症状がないからこそ大切なのが健康診断です。
特に40歳を過ぎたら、1年に1度は検診を受け、健康状態を知っておく必要があるでしょう。
そしてそこで、中性脂肪値が高いことがわかっても、あせることも落ち込む必要もありません。
生活改善のコツさえおさえれば、中性脂肪値を下げるのはそれほど困難なことではないからです。
中性脂肪値を下げるには、アルコールを控え、食生活のバランスをとることが最も近道。
理想の食事は、魚と野菜を中心とした和食だと、世界でも認められています。
しかし、以前と違って食生活が乱れがちな現代では、改めて食事の内容を見直す必要があるでしょう。
当サイトでは、食生活改善のこつと、ちょっとした生活習慣のポイントを紹介しています。

